食品ロスに新たな価値を〜日本フードエコロジーセンターを見学して
こんにちは。ニュースレター「パル通信」にご登録いただき、ありがとうございます。4月3日から長崎県壱岐に来ています。壱岐はオフシーズンだそうですが、桜と菜の花が満開で、美しい景色を堪能しています。
ニュースレター「パル通信」239号では、食品ロス削減アドバイザーで冷蔵庫収納家の福田かずみさんに、神奈川県相模原市の日本フードエコロジーセンターを訪問された「見学記」を寄稿いただきました。福田かずみさんは、冷蔵庫の整理収納を通して、家庭から出る食品ロスを減らすための啓発活動を続けていらっしゃいます。2017年に公開された映画『0円キッチン』で私がトークショーに登壇した際、会場に来てくださってお会いしたのが初めての出会いでした。以来、私の記事や書籍を購読してくださり、講演も何度も聴きに来てくださっています。
コメントがある方は、記事末尾のコメント欄をお使いください。書き手にのみ返信する方法と、読者全員に返信する方法があります。
【自己紹介】はじめまして。食品ロス削減アドバイザー・冷蔵庫収納家の福田かずみと申します。私は、冷蔵庫の整理収納を通して、家庭の食品ロスを減らす活動をしています。日本の食品ロスの約半分は家庭から発生しています。買い物の仕方や食品の保存・調理法さらにはごみの出し方まで、日々の暮らしの中で、食品ロスを減らすための工夫を提案しています。

福田かずみさん(ご本人提供)
【はじめに】
私は、家庭で発生する食品ロスだけではなく、事業系の食品ロスにも強い関心があります。その実態や削減の取り組みについて深く学んでいきたいと考えています。こちらの『パル通信』でも、多くのことを学ばせていただいていて、中でも恵方巻きに関する食品ロスの実態を知ったときは、大きな衝撃を受けました。今回訪れた「日本フードエコロジーセンター」は、そうした恵方巻きを含む食品ロスを受け入れて飼料化する事業を行っています。毎年搬入される恵方巻きの量は、パル通信でも度々紹介されていますので、ご存じの方も多いと思います。今回は、食品の製造過程で発生する食品残渣(ざんさ)や消費前に廃棄処分となった食品が、どのように家畜用飼料へと再生されるのか、その工程をレポートしたいと思います。

日本フードエコロジーセンター(神奈川県相模原市)
日本フードエコロジーセンター(以下、J.FEC)は、神奈川県相模原市にあります。井出留美さんも出演された映画「もったいないキッチン」(2020年8月公開)のロケ地でもあり、私も野菜を刻むシーンでエキストラとして参加したため、懐かしさを感じながら施設内に入っていきました。

2階の見学通路より
見学者用の通路は2階に設けられており、1階で作業する方の邪魔にならずにすべての工程を見ることができました。
工場内に入ってまず感じたのは、その清潔感でした。想像していた臭いはなく、衛生的に管理されていることが伝わってきました。
そして驚いたのは、運ばれてきた食材が分類されていることでした。その理由は、栄養バランスを考えて配合しているとのこと。どのタイミングでも過不足なくバランスの取れた飼料をつくるためです。

専用の容器で食材ごとに搬入されます
原料となる食材は専用の容器で回収され、容器ごとに計量し、バーコードで管理されています。もしも異物が混入していた場合は、排出者に通知される仕組みになっています。
また、衛生面を考慮し、レストランなどでの食べ残しは受け入れていません。食品の製造過程で発生する副産物や残渣(ざんさ)、スーパーでの売れ残りなどに限られています。

一般廃棄物専用の容器
ここには、キャベツの葉が沢山ありますが、野菜だけではなくご飯やパンといった炭水化物も運ばれてきます。ある大手中華料理店からは、定期的に餃子の皮が搬入されるそうです。餃子の皮は、何度ものばして型抜きをする過程でどうしても残ってしまう部分なのだそうです。
成形を繰り返すと食感が損なわれるため、どうしても発生してしまう残渣があるのですね。
「食品ロスは絶対悪なのか?」—— そんな問いを持つようになってしばらく経ちますが、
思考の整理をしながら見学していきました。

産業廃棄物専用の容器
提携媒体
コラボ実績
提携媒体・コラボ実績
