アメリカの食品ロスは今 ―ReFED主催Food Waste Solutions Summit 2025参加報告

ニュースレター「パル通信」256号では、2025年6月23-25日に米国シアトルで開催されたReFED(リフェッド)の食品ロス解決サミット2025の参加報告をお送りします。
井出留美 2025.07.04
サポートメンバー限定

こんにちは。ニュースレター「パル通信」にご登録ありがとうございます。

ニュースレター「パル通信」256号では、2025年6月23日から25日に米国シアトルで開催された、ReFED(リフェッド)主催、食品ロス解決サミット2025の参加報告をお送りします。

記事にコメントがある方は、末尾のコメント返信機能をお使いください。書き手にのみ送信する方法と、読者全員に送信する方法があります。

***

▶︎Food Waste Solutions Summitとは?

Food Waste Solutions Summit(以下サミット)は、2018年から毎年開催されている大規模会議で、今年で7回目です。

Food Waste Solutions Summit 2025(1)は2025年6月23日から25日までワシントン州シアトルのハイアット・リージェンシー・シアトル(2)で開催されました。

主催者のReFED(リフェッド)(3)は、米国の食品ロス削減を目指す非営利団体です。SDGs12.3 が目標とする「2030年までに小売と消費レベルの食料廃棄を半減にする」を目指し、食品ロス量の調査や啓発などをおこなっています。米国の食品ロスのことを調べるとReFEDに行き着くといっても過言ではありません。

今回のサミットにはウォルマートなどの食品小売企業やスターバックスなどの飲食業、食品メーカー、セカンドハーベストシリコンバレーなどのフードバンクやリサイクル業者、行政や大学の研究者、ベンチャーなどが参加しました。

3日間の会期の初日はフィールドトリップで外部の施設訪問、2日目と3日目はすべての人を対象にしたメインステージと、5つのテーマの分科会が開催されました。最もメインの2日目は、朝食から立食まで含めると、朝8時から夜8時までの12時間の長丁場でした。

Food Waste Solutions Summit 2025、2日目の会場の様子(筆者撮影)

Food Waste Solutions Summit 2025、2日目の会場の様子(筆者撮影)

ここでは主だった発言内容を紹介していきます。

▶︎米国の政治情勢を取り巻く現実とは 楽観的なアリゾナ州立大学の事務局長

サミット会期中はさまざまな人が登壇し、多くのことが語られましたが、日本に住む我々にとっても大きな関心ごとは「米国の政治情勢」と食品ロスとの関わりではないでしょうか。

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、6579文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

読者の方にはこんな内容を直接お届けしてます。

・食品ロスの正しい知識がつく
・サステナビリティ情報も配信中
・過去の記事も読み放題
・毎週届き、いつでも配信停止可能
・読みやすいデザイン

提携媒体・コラボ実績

読者限定
6月に最も読まれた記事 全国で一番コメを食べる静岡県の稲作農家の声
サポートメンバー限定
シアトルとボストン取材:果物に貼るだけで鮮度保持期間が最大2倍に延びる...
サポートメンバー限定
捨てられるリンゴやジャガイモ、栗殻、パイナップルなどを飼料化し、おいし...
読者限定
全国で一番コメを食べる静岡県の稲作農家の声/カリフォルニア米・自然栽培...
サポートメンバー限定
Nature最新論文:スーパーの複数個割引キャンペーンは家庭の食品ロス...
読者限定
5月に最も読まれた記事 1/3ルールに独占禁止法違反の恐れ、公正取引委...
サポートメンバー限定
韓国・フランス・英国・ペルー・日本のうち食品ロス削減対策がハーバードな...
サポートメンバー限定
日米最新事情 ホテルやレストランの食べ残し持ち帰り / 7月1日イベン...