QRコードが賞味期限表示にとって代わる?米大学による最新論文 パル通信(48)

米コーネル大学の新しい研究によると、牛乳の賞味期限の代わりにQRコードを利用することで、牛乳がいつまで飲めるかが明確になり、食品ロスが大幅に減少することがわかりました。
井出留美 2022.06.07
読者限定

米国では、捨てられる食品の上位に乳製品が入っています。その大きな要因は「賞味期限」です。賞味期限の日付で消費者は判断し、賞味期限がたくさん残っているものを選びます。賞味期限が近づいているものは敬遠され、売れ残り、捨てられます。では、賞味期限の日付の代わりに、スマートフォンで読み取ると賞味期限が表示されるQRコード付きの牛乳だと、廃棄は減るのでしょうか。そんな実験を、米コーネル大学が実施し、論文として発表しました。

  • 食品ロスの主要因「賞味期限」

  • 賞味期限表示の代わりにQRコードを掲示する

  • 8,374億円の損失を救い、環境負荷を大幅に軽減

  • 日本での導入の可能性

  • QRコード以外の代替策とは?

この記事は無料で続きを読めます

続きは、6757文字あります。

すでに登録された方はこちら

提携媒体・コラボ実績

サポートメンバー限定
シアトルとボストン取材:果物に貼るだけで鮮度保持期間が最大2倍に延びる...
サポートメンバー限定
捨てられるリンゴやジャガイモ、栗殻、パイナップルなどを飼料化し、おいし...
読者限定
全国で一番コメを食べる静岡県の稲作農家の声/カリフォルニア米・自然栽培...
サポートメンバー限定
Nature最新論文:スーパーの複数個割引キャンペーンは家庭の食品ロス...
読者限定
5月に最も読まれた記事 1/3ルールに独占禁止法違反の恐れ、公正取引委...
サポートメンバー限定
韓国・フランス・英国・ペルー・日本のうち食品ロス削減対策がハーバードな...
サポートメンバー限定
日米最新事情 ホテルやレストランの食べ残し持ち帰り / 7月1日イベン...
サポートメンバー限定
食品ロスを生み出す「3分の1ルール」など商慣習に独占禁止法違反の恐れ ...