日本は食品ロスで何兆円捨ててどれほど温室効果ガスを出しているのか パル通信(172)
ニュースレター「パル通信」172号では、2024年3月に政府が発表した、日本の食品ロスによる経済損失と環境負荷の数字についてご説明します。
井出留美
2024.04.05
サポートメンバー限定
こんにちは。ニュースレター「パル通信」に登録いただき、食品ロス削減とサステイナビリティに関する活動をサポートしていただき、ありがとうございます。
ニュースレター「パル通信」172号では、2024年3月に政府が発表した、日本の食品ロスによって、いくら相当のお金を無駄にしているのか(経済損失)、どれくらいの量の二酸化炭素を排出しているのか(環境負荷)について解説します。
***
日本の食品ロス523万トンは金額換算でいくらに相当するのか
日本の食品ロスの最新のデータは年間523万トンです。これは2023年6月9日に農林水産省や環境省が発表した、2021年度のデータです(1)(2)。
では、これは金額換算でいくらに相当するのでしょうか。
あるスーパーでは、平均売価が1g1円だそうです。これを単純計算で「523万トン」に掛け算すると、5兆2,300億円になります。おおよそ5兆円前後が捨てられているという概算は当たっているのでしょうか。