欧州10のホテル、6ヶ月で22%食品ロス削減、その方法とは パル通信(173)

ニュースレター「パル通信」173号では、ヨーロッパの10のホテルで、6ヶ月間で22%の食品ロス削減した事例を紹介します。
井出留美 2024.04.10
サポートメンバー限定

こんにちは。ニュースレター「パル通信」にご登録いただき、食品ロス削減とサステイナビリティに関する活動をサポートいただき、ありがとうございます。

ニュースレター「パル通信」173号では、ヨーロッパの10のホテルで、6ヶ月間で22%の食品ロスを削減できた事例についてご紹介します。

まず、ホテルやレストランの厨房に導入され、食品ロスを減らす機械にどのようなものがあるか、見てみましょう。

***

世界70カ国以上で導入された「ウィノウ」、48億円以上の食品ロスを削減

その一つが「ウィノウ(winnow)」(1)。厨房で発生する食品ロスや食べ残しを計量し、分析するAIツールです。カメラとはかりがついていて、食べ物の重さを量ると同時に、AIが画像解析してデータ化します(2)。ウィノウは、これまで世界で合計3700万ドル(約48億6300万円)に匹敵する食品ロスを削減しました。平均で年間2〜8%のコストを削減しています。

ウィノウの本拠地は英国ロンドンです。2023年6月、ウィノウの社員がロンドンとシンガポールから来日した際、取材しました。それによれば、ヒルトン東京ベイは、日本で初めてウィノウを導入した企業で、2018年から2023年までの間に50%以上の食品ロスを減らしたそうです。この削減率は、ウィノウが展開する世界各国の中でもトップクラスだと語っていました。

ニューヨークの会議で展示されたウィノウの計測機械(右)とパネル(筆者撮影)

ニューヨークの会議で展示されたウィノウの計測機械(右)とパネル(筆者撮影)

***

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、3882文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

読者の方にはこんな内容を直接お届けしてます。

・食品ロスの正しい知識がつく
・サステナビリティ情報も配信中
・過去の記事も読み放題
・毎週届き、いつでも配信停止可能
・読みやすいデザイン
誰でも
2024年4月に最も読まれた記事 日本は食品ロスで何兆円捨てているのか...
サポートメンバー限定
なぜスーパーでは精米して1ヶ月のコメを捨てるのか パル通信(175)
サポートメンバー限定
日本企業2社含む世界12社を米シンクタンクがアップサイクル企業として紹...
サポートメンバー限定
日本は食品ロスで何兆円捨ててどれほど温室効果ガスを出しているのか パル...
サポートメンバー限定
国連UNEP発表 最新の食品廃棄物報告書2024 日本はどう評価されて...
誰でも
2024年3月の人気記事 食品ロスアンケート by長崎経済研究所 パル...
サポートメンバー限定
長崎経済研究所による食品ロスアンケートと知られざる長崎の魅力 パル通信...
誰でも
長崎県の食品ロス活用で食品産業もったいない大賞大臣賞受賞!/長崎のうま...